茨城県教育委員会へ要望書提出

日時 : 平成9年8月12日

 97年8月12日、「星の子」と「わたげ」は茨城県教育委員会に対し要望書を提出するため、県庁を訪れました。「星の子」からは代表以下8名「わたげ」からは事務局2名が参加しました。

 10時半から行われた話し合いは、県教委(義務教育課・高等教育課 特殊教育室・指導課・企画室)から6名の出席で進められ自己紹介の後、「星の子」代表よりLD児に対する県教委の最近の取組みに対する感謝と、今後の更なる進展を期待する旨の挨拶があり、要望書の説明が行われました。

 今回の要望内容の重点は、県立高校・高等養護学校へのもので、LD児も高校進学が容易に出来る様にするために、

1.「入試の足切り廃止・入学門戸の拡大」
2.「県立高校教員に対するLD研修」
3.「県立高校における企業へのLD理解の活動」
4.「高等養護学校のコース選択を入学後に行えるように」
5.「高等養護学校卒業後における一般への啓蒙活動」
6.「1時間程度で通学できるように高等養護学校の増設」
7.「3人未満での特殊学級の設置及び先生が学校を巡る通級学級の設置」

などを要望したものでした。

 1について「親の会」側から「すでに高校へは殆どの子どもが行っている状況にあり義務教育化している 、それなのに定員割れしている高校で、足切りが行われている」等の説明がされました。
 県教委からは「入試制度の改革により多様な生徒が入れるよう、成績だけでなく、色々な能力を多面的に評価し多くの生徒が入学できる制度とした」
「足切りは県教委としては設けていない、義務教育ではないので選抜としてやっている、希望者全員が入学できる枠を取っている、制度として足切りはなく合否は校長の判断で行っている、判断基準は高校生活に耐えられる生徒を学習・生活面で総合的に勘案して受入れるよう指導はしている」
との回答が在りました。

 これに対し、「たまたまその日の体調が優れなかったり、LD児のように入試に対し特に不得意であったりする者を1回のテストで判断できるものか」等、LD児の実態を交え説明し制度の改正も含め検討するよう要請しました。

 2については「教頭会等では行っているものの、全体に対しては不十分であるので今後教育研修センター等で具体的に検討したい。又、校内研修等で一つのテーマとして取上げるよう指導したい」との回答がありました。

 その時点で既に1時間を経過していたため、重点について話し合いが行われ、「LD相談校の利用の実態」「LD研修会」「文部省配布のパンフレット」について県教委より説明がありました。

 7について「親の会」側から説明がされ、県教委より「3人以下でも継続の場合は認める、通級の場合は学校で1人でも良い」又、通級指導教室、情緒障害学級等の設置数が示されましたが、県内の学校数と比べると、かなり貧弱な気もしました。平成10年度からは教職課程に障害児学級での指導も導入されるとのことでした。

 3は、生徒の希望で就職できる努力はしている。
 4は、産業科の募集でありコースの募集ではない。具体的には次年度である。
 5は、理解啓蒙のリーフレットを今年度配布する。
 6は、開校後の入学者の状況を見るところである。

 との回答でした。

 また、その他色々と話し合いが持たれ終了は12時半近くになっていました。そして1時頃より「わたげ」と交流昼食会を行い、今後も協力できるところでやって行きましょうということになり、友部の障害者職業センターへ向かいました。到着は15時頃でした。
 障害者職業センターは、最近「星の子」のメンバーも何度か利用させていただいていますが、今回改めて職業カウンセラーの寺島さんより説明を受けました。
 その後、実際の会社を真似た訓練施設を見学させていただきました。
 企業に対し理解を求める方法も相談しましたが、LDとして企業に勤めることは、企業側にとっては障害者受入枠の適用を受けず、メリットがないので、かなり難しいのではとのことでした。
 今後も協力していただけることを約し、その日の有意義な行動を終了しました。
 職業センターの皆様には、時間外に及ぶお付き合い、ありがとうございました。更なる、御協力を今後もよろしくお願い致します。
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